袋小路とは?売却価格への影響や袋小路にある家の売却方法を解説
- この記事のハイライト
- ●袋小路とは、出入口が1つしかなく、奥は行き止まりとなっている路地のこと
- ●接道義務を満たさない土地の場合は、評価が相場よりも5割~7割ほど下がる
- ●家をきれいに保つ、隣地を購入して接道義務を満たす、更地にして隣地所有者に売却する方法がある
袋小路にある家は、通常の物件と比較して特徴的な点があるため、スムーズに売却するにはコツがあります。
この記事では、袋小路とはなにか、袋小路にある家を売却する際のメリット・デメリットや売却価格への影響、売却する方法を解説します。
埼玉県川越市で袋小路にある家の売却を検討中の方は、ぜひ参考にご覧ください。
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袋小路にある家の売却時のメリット・デメリットとは?
袋小路とは、出入口が1つしかなく、奥は行き止まりとなっている路地のことです。
一般的に、袋小路の土地といえば、1番奥まった場所にある土地のことを指します。
袋小路にある家のメリット・デメリットを理解すると、売却時に買主にアピールすることができます。
主なメリット・デメリットは、以下のとおりです。
袋小路にある家の 4つのメリット
袋小路は奥が行き止まりのため、交通量がほとんどなく、子どもたちは車を気にせずに外で遊ぶことができるメリットがあります。
また、騒音や排気ガスも少ないため、より静かで平和な生活環境が実現します。
住宅街の袋小路の場合は、住人や来訪者以外入ってこないため、不審者に気づきやすく、犯罪防止になることもメリットです。
袋小路にある家は家の前を通る方も少ないため、プライバシーが確保され、他人の視線に対するストレスが軽減されることもメリットです。
売却の際は、これらのメリットを購入希望者にアピールしましょう。
袋小路にある家の3つのデメリット
袋小路にある家のデメリットは、駐車の難しさです。
とくに道路が狭いと車の通行が困難になり、家の前に隣家の来訪者が車を駐車するなどで、ガレージを塞がれる可能性があります。
購入希望者が車を頻繁に使用する方の場合は、このデメリットを伝える必要があるでしょう。
また、火災や地震が発生した場合、袋小路は出入口が1つしかないため、避難が大変になる可能性もデメリットです。
たとえば、出入口付近で火災が発生したり、地震による倒壊で出入口が塞がれたりなどで避難がむずかしくなるケースがあります。
袋小路にある家の前面の道路が私道になっている場合、売却手続きが難しくなることもデメリットです。
私道とは、個人また団体が所有する道路のことです。
ガス管や水道管の引き込みや修理で私道の掘削をするときは、所有者の許可が必要になります。
土地の共有者間で所有権を持つ私道持分(各共有者の権利を示すもの)が存在すれば、問題とはなりません。
しかし、私道持分を持っていない場合は、他人の所有地を通行する状態です。
そのため、袋小路にある家の前面道路が私道である場合、私道持分を同時に売り出さなければ、買い手がつかない可能性があります。
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売却価格への影響と袋小路にある家が売却しにくい理由とは?
袋小路にある家を売却する際は、土地の評価が売却価格へ影響します。
袋小路の土地の評価方法と売却しにくい理由は、以下のとおりです。
袋小路の土地の評価方法
袋小路の土地の資産価値を評価する際は、以下の3つの方法で査定します。
- 取引事例比較法による評価
- 公示価格による評価
- 路線価による評価
取引事例比較法とは、近くの同様の条件の土地の複数の取引事例を基に評価をおこなう方法です。
公示価格とは、国土交通省が公表する土地の価値を示す指標です。
路線価とは、国税庁が公表する土地の価格指標で、主に税金やローンの担保評価に用いられます。
路線価は、公示価格の約70%を目安に設定されることが一般的です。
それぞれの評価方法には特徴と制限があります。
たとえば、取引事例に基づいた評価は、実際の市場価格を反映する一方、近隣の同様の土地の取引事例が見つからない場合は使用できません。
公示価格や路線価による評価はより広範な基準を提供しますが、個々の土地の特性を完全に考慮することはできません。
とくに、袋小路の土地のような特殊なケースでは、それらの指標が必ずしも正確な価格を反映しない場合があります。
また、袋小路が建築基準法の接道義務を満たさない土地の場合は、評価額が相場の5割~7割ほどに下がる可能性があります。
接道義務とは、簡単に説明すると「敷地に建物を建てる際に、幅4m以上の道路に間口が2m以上接していなければならない」とする法律のことです。
接道義務を満たしていない家は建物の新築や建て替えができない「再建築不可物件」となってしまいます。
なぜ袋小路にある家が売れにくいのか?
袋小路にある家が売れにくい主な理由は以下の2点です。
- 接続義務を満たしていないことが多い
- 居住するうえでデメリットがある
袋小路にある家は奥まった場所にあるため、前述のとおり接道義務を満たしていないケースが多く、買う側にとってリスクや不利益があります。
接道義務を満たさない土地で家を再建する際には、セットバックが必要です。
セットバックとは、接道義務を満たすために、建物を前面の道路から後退して建築することを指します。
つまり、袋小路にある家を買ってもそのままでは再建築できないため、需要が少なくなるのです。
また、袋小路の家は、前章で述べたとおり車の出入りが困難なことや災害時の避難が大変などのデメリットがあります。
そのため、買主が限られ、売却がしにくいです。
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袋小路にある家を売却するための方法とは?
袋小路にある家は、デメリットが売却価格に影響を及ぼし売却しにくいとはいえ、決して売れないわけではありません。
袋小路にある家をスムーズに売却するための3つの方法は、以下のとおりです。
方法①家の印象を良くする
家を売却するときは、外観や室内をきれいに保ち、購入希望者の見学時に良い印象を与えることが重要です。
とくに、キッチン、洗面所、トイレなどの水回りは汚れが目立ちやすいため、こまめに掃除しましょう。
また、見学時の対応によっても印象が変わります。
購入希望者から質問が合った際は、袋小路にある家特有の長所と短所を率直に伝え、明るく対応すると良いでしょう。
とくに、事前にトラブルを防ぐためには、不利な点もきちんと伝えることが肝心です。
方法②隣地を購入し、再建築可能な状態にする
接道義務を満たさない場合は、隣地を購入して接道義務を満たすと、資産価値が上がり、高価で売却できる可能性が上がります。
たとえば、幅員4mの前面道路に1.5mしか接していない場合、隣地所有者と交渉して隣地の面積を0.5m以上購入すれば、接道面積が2mとなり、接道義務を満たすことができます。
買主を見つけやすくするためにも、接道義務を満たさない場合は隣地所有者と交渉してみましょう。
方法③更地状態にして隣地所有者に売却する
袋小路の家を解体し、更地として売却する方法もあります。
更地にして売却する場合は、買主を探すよりも、隣地所有者に売却するのがスムーズです。
袋小路にある土地は、前述のとおり、道が狭くて不便なことが多いため、通常よりも土地の価格が低くなりがちです。
しかし、隣地所有者も上述のように接道義務を満たしたいと考えている場合は、袋小路の土地を買うメリットがあるため、通常よりも高い価格で売れる可能性があります。
ただし、家を解体するのは費用がかかるため、事前に隣地所有者と交渉してから、検討しましょう。
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まとめ
袋小路にある家は、交通量が少なくて静かなどのメリットがある一方で、道が狭くて駐車しづらいなどのデメリットがあります。
デメリットは売却価格に影響し、とくに再建築不可物件の場合は評価が下がります。
売却方法は、家の印象を良くし、隣地を購入して接道義務を満たす、あるいは更地にして隣地所有者に売却することです。
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